成長記(後編)

(前編はこちら)

 

Comp22_3D_ViewerResult

再現したものに、Nukeで新規に もや を追加する

ここに、Nukeで勉強したことを利用して、ランダムな もや を追加していきたいと思います。

追加するために、NukeのDeep Compositeを使用します。

Deep Compositeとは

ピクセルごとに複数の不透明度と色のサンプルを格納できるDeep Imageというものを使用してコンポジットすることです。

Deep Imageとは

ディープイメージは、デプスチャンネルを持つ2Dのイメージ・シーケンス・3Dのジオメトリなどから生成できます。

 

今回作成した方法

今回、デプスチャンネルをレンダリングで書き出せるようになったので、そちらのデプスチャンネルを使用します。

ただ、デプスチャンネルはそのままだとかなり大きな値が入っています。

Comp12_DepthColorPicker

そこで、一度Shuffleノードでデプスチャンネルを抜き出して、色調補正などを行ってから、もう一度デプスチャンネルに直します。

Comp13_ShuffleCopy_Pro

調整が終わった画像がこちらです。

Comp14_DepthCC

調整し終わった画像を元に、ディープイメージを生成します。

Deepfromimageノードを画像につなげます。

このままでは視覚化できないので、DeepToPointsノードのアウトプットをつなげます。cameraインプットにCameraノードをつなげておきます

ここで、Tabキーで3Dビューアに切り替えます。プロパティにDeepToPointsノードがあれば、ポイントクラウドでイメージが見えます。

そのときのキャプチャ画像です。

Comp15_3DViewer_Points1

(DeepToPointsノード内で、ポイントの大きさや密度を変更することができます。)

今度は、もや を作成し、ディープイメージにします。

Noiseノードを作成し、zにアニメーションをつけて動きをつけます。

そして、Copyノードで、RGBAのどのチャンネルでもいいので、Depthチャンネルに情報をコピーします。

Comp16_Copy_Pro

Gradeノードで霧の濃さなどを調整し、ディープイメージにします。

同じように、ポイントクラウドに変換します。Cameraインプットに先ほどと同じカメラをつなげます。

Comp17_NodeGraph02

Comp18_3DViewer_Points2

次に、DeepTransformノードを作成して、NoiseのDeepfromImageとDeepToPointsを下図のようにつなぎ変えます。

Comp19_Deep_Transform_Add_NG

そして、Transformのtranslate zで もや の位置を調整します。

最後に、DeepHoldoutのholdoutに背景のディープイメージを、mainに もや のディープイメージをつなぎ、背景に隠されていないところだけの もや イメージを作成します。

Comp20_Holdout_Viewer

最後に、当時の方法の最終合成結果画像と、この もや のイメージをかさねます。

もや の境目がはっきりしているので、 もや に対してBlurをかけます。

今回の方法の最終結果は、こちらです。

Comp21_3D_NodeGraph03

Comp22_3D_ViewerResult

動画

最後に、それぞれのコンポジットの動画です。
当時の方法の動画です。

今回もやを追加した動画です。

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